ユーコーコミュニティー横浜南支店の高橋です。
ユーコーコミュニティーの屋根リフォームでは、屋根葺き替えやカバー工事を行っています。
しかし、業者によっては「屋根葺き直し」という工事をしている業者も少なくないでしょう。
「屋根葺き替え」と似ている名前の工事ですが、屋根葺き直し工事はどのような工事なのでしょうか？
今回の記事では、屋根葺き直し工事について紹介していきます。
屋根葺き直し工事とは？
屋根葺き直し工事とは、既存の瓦またはスレート屋根を一旦取り外し、防水紙などの下地を新しいものに交換後、取り外しておいた屋根材を葺き直す工事のことです。
既存の屋根材を再び使用するので、とてもエコなリフォーム方法となっています。
しかし、この工法ができる屋根材は、耐久性に優れている「瓦」と「天然スレート」のみ。
他の屋根材は耐用年数が短いので、屋根葺き直しに向いていません。
耐用年数が長い瓦やスレートもメンテナンスが必要なのはなぜ？
では、なぜ耐用年数が長い屋根材の瓦や天然スレートも他の屋根材同様にメンテナンスをする必要があるのでしょうか？
瓦の耐用年数は、燻し瓦や素焼きで40～50年。
陶器瓦(釉薬瓦)では、60年以上です。
非常に長い寿命を持っている瓦ではありますが、屋根の下地などに使用されている防水紙・野地板・漆喰の寿命は長くはありません。
防水紙も漆喰も、耐用年数は20年ほどしかないのです。
防水紙は、屋根から室内に雨漏りするのを防ぐ大切な役割を持っています。
豪雨などで強い雨が降った時や、台風で横殴りの雨が降った時には、屋根材だけで雨を防水することはできません。
そのため、防水紙が劣化したら防水紙を交換する必要があるのです。
劣化した防水紙をそのまま使用していると、防水紙が野地板から剥がれてしまったり、破けてしまったりといった不具合が発生して雨漏りの原因となってしまいます。
瓦やスレートの寿命を迎えていなくても、築20年を目安にメンテナンスをする必要があるのは、「防水紙や漆喰などが20年ほどで寿命を迎えて雨漏りしやすくなってしまうから」という訳です。
屋根葺き直しの長所と短所は？
屋根葺き直しにはどのような長所と短所があるのか見ていきましょう。
【長所】
・エコで環境に易しい
屋根葺き直し工事では、既存の瓦やスレートを使用するので、環境の負担になりません。
そのため、エコで環境に易しい屋根リフォームをすることができます。
・材料費が浮く
屋根材に割れや欠けなどがなければ、新たに屋根材を買う必要がありません。
瓦の相場は、8,000円～12,000円/㎡で、スレートの相場は、4,500～8,000円/㎡なので、その分の材料費を浮かせることができます。
少しでも節約して屋根のリフォームがしたいという方にもぴったりでしょう。
・屋根のデザインが変わらない
既存の屋根材を綺麗にしてから葺き直すので、屋根の外観がほとんど変わりません。
見た目を変えずにリフォームしたいという方にも向いています。
【短所】
・同じ屋根材が手に入らないことがある
瓦やスレートの一部にひび割れや欠けがある場合、その部分の屋根材を交換する必要があります。
しかし、築20年ほど経っていると瓦もスレートも、当時と同じものは廃盤になっている可能性も否めません。
瓦の場合は入手できることもありますが、天然スレートの場合はほとんど廃盤になってしまっているでしょう。
似たデザインなどの瓦で代用できれば問題ありませんが、リフォームの際に短所に感じてしまうのではないでしょうか？
・屋根葺き替え工事と工事費用があまり変わらない
屋根葺き替え工事は、屋根葺き直し工事と違い、新しい屋根材に葺き替える工事です。
屋根葺き直し工事と葺き替え工事の違いは、既存の屋根材を使うか、新しい屋根材を使うかです。
そのため、葺き直し工事をしても、材料費しか費用を浮かせることができません。
日本では地震が多く発生する背景もあり、それならば材料費を上乗せして、耐震性が強い金属屋根に葺き替えた方が安心して過ごせるかもしれません。
近年ユーコーコミュニティー横浜南支店では、瓦屋根からガルバリウム鋼板に屋根リフォームをされる方は非常に増えています。
屋根葺き直し工事のステップ
最後に、屋根葺き直し工事の流れを紹介しましょう。
①瓦の撤去
瓦を外し、割れないように保管をします。
②土の撤去
古い工法で屋根が葺かれている場合、土葺きとなっているため、土の撤去をしなければいけません。
③下地などの補修・交換
野地板が劣化している場合、補修や交換を行います。
④防水紙の敷設
防水紙を敷設したら、瓦桟木をその上に取り付けていきます。
⑤葺き直し
保管しておいた瓦を葺き直しします。
⑥漆喰の詰め直し
最後に、棟瓦の周りに漆喰を詰め直して固定させて完了です。
屋根葺き直しは、材料費を浮かせながら環境に易しいリフォームができる工事です。
屋根葺き替え工事と似ていますが、新しい屋根材に葺き替えるのではなく、既存の瓦やスレートを使って葺き直しをしますよ。
