ユーコーコミュニティー横浜南支店の佐藤です。
日本には、神様の住まいである「神社」があります。
その神社の屋根材は、神様が住むために適したものが使われています。
どのような屋根材が使われているのでしょうか?
今回の記事では、神社の屋根材に瓦が使われない理由と、神社で実際に使われている屋根材をユーコーコミュニティー横浜南支店が詳しく紹介していきます。

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神社の屋根材に瓦が使われない驚きの理由とは?

皆さんは神社では何の屋根材が使われているかご存知ですか?
ほとんどの方が神社の屋根に何が使われているかは気にしたことがないのではないでしょうか?
実は、出雲大社や伊勢神宮などの大きい神社には瓦屋根が葺かれていません。
お寺では、瓦屋根が採用されているため、「お寺は瓦屋根なのに、なんで神社は瓦じゃないの?」と不思議に思われる方もいらっしゃることでしょう。
実は、それには2つの理由があるんです。
それぞれの理由を詳しく解説していきます。

①仏教建築と差別化するため
瓦屋根は、1400年ほど前に中国から仏教と共に日本に伝わりました。
その当時の瓦は、素焼きだったため、仏教建築にのみ採用されていたことが考えられています。
神様を祀るための神社に置いて、仏教と関連がある瓦屋根を採用することは難しかったのでしょう。
そのため、仏教建築をあえて避けていることから、瓦屋根が神社に採用されない理由の1つとして有力な説となっています。

②黄泉の国に神様がいることにならないように
神社で瓦が採用されない理由のもう1つの理由として挙げられるのが、「黄泉の国に神様がいることにならないように」という理由です。
これだけ聞いてしまうと、「どういうこと?」と皆さん不思議に思うことでしょう。
皆さんご存知の通り、瓦は土でできています。
そのため、地面の下のものでできた瓦屋根を神社に葺いてしまうと、神様が黄泉の国にいることとなってしまうのです。
そのため、そうならないために土葺きや瓦葺きをしないというのがもう1つの説となっています。

神社で使われている屋根材

では、実際に神社で使われている屋根材はどういったものが採用されているのでしょうか?
神社は、日本ならではの神様の住まいです。
そのため、神社では瓦屋根ではなく、
・檜皮葺き(ひわだぶき)
・こけら葺き(こけらぶき)
・茅葺き(かやぶき)
・銅板葺き(どうはんぶき)
が採用されています。
また、小さい神社では瓦屋根の神社も見かけるようになりました。

①檜皮葺き
檜皮葺きとは、檜の皮を少しずつ重ねて屋根を葺く方法です。
記録によると、668年に滋賀県の崇福寺が檜皮葺きであったことが記されており、伝統的な屋根の葺き方となっています。
瓦が中国から伝わった当初は、瓦葺きが最も格式の高い屋根の葺き方とされていましたが、平安時代になると檜皮葺きが最も格式高い屋根の葺き方になりました。
神社以外にも、貴族の家などで採用されていたんだそうです。

②こけら葺き
こけら葺きは、1300年以上の歴史を持つ伝統的な屋根の葺き方の1つです。
「こけら」が「木片」を意味しており、板葺きの1種となっています。
飛鳥時代に始まり、平安時代には貴族の家などで採用されるようになり、江戸時代に完成したとされている屋根材です。
通気性・耐久性のある施工方法で、檜皮葺き同様の繊細さと優雅さがある仕上がりです。

③茅葺き
茅葺きとは、言葉通り、茅を屋根材にして屋根を葺く方法です。
今では、茅が手に入りにくいことや施工職人が少ないことから、茅葺きされることは少なくなりました。
また、メンテナンスが大変なことから茅葺きをする神社も減ってきています。

④銅板葺き
屋根材に初めて銅が使われたのは、765年の奈良の西大寺です。
本格的に銅板屋根の技術が進歩したのは江戸時代に入ってからで、明治時代に入ると銅板葺きが多く見られるようになりました。

国の重要文化財に指定されている伝統的な神社の多くは、檜皮葺きで、こけら葺きと茅葺きが同じくらいの数となっています。
神社は、神様が住むための場所なので、このような伝統的な葺き方をする神社がほとんどでしょう。
自然由来の屋根材のため、経年劣化で定期的に葺き替え直さなければいけないため、小さい神社では、メンテナンスしやすい銅板葺きや瓦葺きがされていることも増えてきています。
初詣・安産祈願・健康祈願・合格祈願・お礼参り・旅行などで神社に行く機会があれば、その神社ではどのような屋根材が使われているのか注目してみてください。
その神社の歴史や考えが屋根材から感じとれて面白いのではないでしょうか?
また、お寺と神社ではどのような違いがあるのかなども、合わせて観察してみるのも楽しいかもしれませんね。
ユーコーコミュニティー横浜南支店のスタッフがおすすめします。

 

神社では、仏教建築を避けるため、瓦葺きを行いません。
また、「神様が黄泉の国に住んでいることにならないよう、瓦葺きをしない」という考えもあります。
皆さんも神社の歴史や考えに触れてみてくださいね。